舞台を彩る照明(ライト)演出!ライブで使うライトってどんなのがあるの?

ライブでは、演者であるアーティストをより魅力的に見せるため、様々な演出が用いられています。音響効果がもちろんのこと、スモーク演出や舞台装置など。

そんな演出の中でも、もっとも重要とも言えるのが照明(ライト)演出です。照明の照らし方ひとつで、かなり舞台の印象は左右されます。

今回は、ライブで利用される照明演出の種類や活用パターンなどについて、ご紹介していきたいと思います。

目次

なんで舞台に照明が必要なの?!

まずは舞台照明の重要性について、ご紹介したいと思います。

本来、照明はその場を照らし出して明るく見せる役割があります。舞台照明も当然その役割を果たすのですが、けっしてそれだけではありません。

舞台に立つ人達の喜怒哀楽を表現したり、舞台全体の演出効果として迫力や臨場感を与えることができるのです。また、場面によっては一部分だけを照らし出し、照明が当たっていない暗闇の部分では舞台転換や装置変更をしたり…という活用方法もあります。

これらの照明効果を発揮するために、舞台で使用する照明にはいくつかの使い方があります。

①フェードイン…徐々に明るさが強くなっていく

②フェードアウト…フェードインの反対で、徐々に暗くなっていく

③カットイン…素早く照明をつけること

④カットアウト…カットインの反対で、素早く照明を消すこと

⑤スポット…ある一部にだけライトをあてること

このような照明の手法によって、様々な演出効果を発揮します。さらには光に色を乗せることで、さらなる演出効果の増大を測ることも可能なのです。

照明は舞台には欠かすことができない演出方法のひとつであると言えます。

ライブの照明(ライト)演出にはどんな種類がある?

照明演出と一言で言っても、その種類は様々です。まずはライブで用いられる照明の種類について、ご紹介します。

パーライト

ライブ会場でもっともポピュラーな照明と言えば「パーライト」照明です。パーライト照明は、レーザーのような真っすぐな光を出して舞台を照らします。

パラボラアンテナを思い出していただくと分かりやすいかと思いますが、パラボラアンテナのような形状をした筒の中に電球が入っていて、そこから光を照らし出します。使用している電球は、現在はLEDタイプが主流のようです。

また、パーライトの中でも電球の大きさや種類、筒の形状によって分類されます。それによって光の広がり方などが変わってくるのです。

スポットライト

舞台上でスポットライトを浴びるということは、まさに主人公。その場でもっとも注目される人物ということです。ライブや舞台に立つ人であれば、一度はスポットライトを浴びたい…なんて、想像したことがある人も多いのではないでしょうか。

スポットライトは狭い場所を集中的に照らす照明器具で、より効果的に対象物を演出する効果があります。

光や壁にむけて光を発し、反射を利用して光の広がりで演出効果を狙う「間接照明」の時にも、スポットライトが用いられることが多いです。

ボーダーライト

ボーダーライトとは、舞台全体を照らすライトです。ステージで上部を見上げると見えるライトですが、舞台前方付近にバトンと呼ばれる棒に吊るされているバー状のライトです。

舞台全体を照らす…とご紹介しましたが、こちらのライトはあまりお芝居中などには使用されることはありません。舞台作業などを行う時に用いられることが多いライトです。

サスペンションライト

こちらのライトもボーダーライトのように、バトンに吊るされて舞台前方から照らすことができるライトです。ボーダーライトとの違いが、ボーダーライトはいくつかのライトがバー状にまとまっている形状なのに対し、サスペンションライトはライト1つ1つが単独で吊るされています。

ボーダーは「全体」、サスは「限定」という意味からも違いをご理解いただけるかと思います。

ホリゾンライト

ホリゾンライトとは、舞台の壁や背景を照らし出すライトのことを指します。壁や背景の幕は一般的に白であることが多く、ホリゾンライトを用いてあてるライトの色によって変化させることにより、様々な演出効果を発揮します。

ホリゾンライトにも「アッパー(ホリゾンライト)」と「ロアー(ホリゾンライト)」と呼ばれるものがあり、アッパーが上から照らすライト、ロアーが下から照らし出すライトになっています。

シーリングライト

シーリングライトとは天井に直接貼り付けてある照明のことを指します。今や一般家庭でも、シーリングライトは一般的に利用されていますね。

舞台におけるシーリングライトは、他のライトだけでは舞台上の人物の顔までは暗くなってしまいがちなところを、シーリングライトで舞台上部をまんべんなく照らし出すことで人物の表情まで客席から見ることができます。

地明かり

地明かりとは、舞台の床全体を均一に染める光の当て方のことを指します。「照らす」というより「染める」という表現の方がぴったりくる照明演出方法かと思います。

地明かりで舞台を染め上げることで、客席と舞台を違った空間として認識させるという視覚効果が生まれます。真上のボーダーライト、前方のフロントライト、斜め上部のシーリングライトなどを駆使し、均一の光量で舞台を染め上げることはなかなか難しいのですが、とても効果がある演出方法になります。

【補足】最近主流のLEDライトと舞台照明について

一般家庭を主に、最近では照明器具もLEDを採用しているものが増えてきました。舞台で使用する照明も同様にLEDタイプの物が増えてきています。ここでは舞台で使用するLED照明のメリット・デメリットをご紹介します。

舞台でLED照明を使用するメリット

舞台でLED照明を使用するメリットとしてあげられるのは、下記のようなものがあります。

・エネルギー効率が良い(長寿命・消費エネルギーが低いことによるコスト削減など)

・デザインがコンパクト(搬入出や設置の際に利点が高い)

・熱くなりにくい

舞台で常に照明を浴びる演者にとっては、照明が発する熱との戦いでもあったりします。LEDはこの熱の発生率が低いため、熱を貯めることがほぼありません。そのため、安全性も高いと言えるでしょう。

舞台でLED照明を使用するデメリット

コスト削減につながり、コンパクトで設置などもやりやすく、安全性も高いLED照明。これだけ聞くとメリットばかりのように思えますが、舞台でLEDライトを利用する際のデメリットにはどのようなことがあるのでしょうか?

・強度と明るさ

・従来のオプションと制御までに至らないため、まだ制限ある

・個性を発揮しにくい

「強度と明るさ」に関して、従来の舞台照明の場合はより明るく照らし出す場合に、高い光出力を使用できるように工夫されてきました。具体的に言えば、広い舞台により強い光をあてようとすれば、従来の舞台照明に比べてLEDライトはまだ適していないと言えます。

また、照明によって様々な舞台効果を発揮してきた歴史がありますが、それと同様の作業を進めようとすると、まだまだLEDライトの商品群ではオプションが少ないと言わざる負えないのが現状です。その中で、より工夫を凝らした演出を…と試みる場合には、どうしても限度が出てきてしまいます。

従来の舞台照明には舞台照明の、LEDライトにはLEDライトの利点がそれぞれありますので、各々の特性に見合った演出場面で切り替えて活用していただければと思います。

照明を使って、より良い舞台・ライブを演出しよう!

舞台やライブにおける照明の意味、さらに種類やLEDライトと従来の照明によるメリット・デメリットをご紹介しました。

照明とは光を当てて明るくするだけではありません。光の当て方・色・タイミングなどによって、様々な演出効果を測ることができるとても大切な演出装置なのです。ぜひ上手に活用していただき、最高の舞台を作り上げてくださいね!

プルモーでは、そんな舞台のお手伝いをさせていただいております。ライブにも使える様々なプロ仕様の演出機材のレンタルを行っております。

具体的なレンタルの可否のご確認から、実現したいアイディアのご相談まで、どうぞお気軽にご相談ください。

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